型さえあれば、家にある材料で気軽に作れちゃうシフォンケーキ。
よし!! 型を買って手作りに挑戦だ!!
そう決心し、インターネットで『シフォンケーキ 型』と検索したとします。
すると、そこに出てくるシフォンケーキ型の多さにきっと驚くはず。
え! なに?!
シフォンケーキはアルミ型が良いっていうのは聞いたことあるけど、アルスター? アルタイト? アルマイト加工?
なにそれ???
そう。シフォンケーキ型には様々な種類があるんです。
・アルミ型
・表面アルマイト加工
・アルタイト型
・アルスター型
・ステンレスに表面アルミ加工
・テフロン加工
・フッ素樹脂加工
ざっと上げるだけでもこれだけあります。
これって何がどう違うの?
結局、どれを選んだらいいの??
シフォンケーキの型はどれがいい?
結論から言います。買うなら
『アルミ型』『アルマイト加工シフォン型』『継ぎ目なしアルミ型』の3つのうちどれかが良いです。
アルミは熱伝導に優れていて、かつ、生地がしっかり張り付く素材だから、
型に張り付くことで膨らむ事ができるシフォンケーキにピッタリな型なんだね。
私は貝印のこの型を使っています。貝印に限らず、このようなアルミ型なら大丈夫です!
・テフロン加工とフッ素樹脂加工の型は?
こちら2つの型の特徴であり利点は「生地が剥がれやすい」ところにあります。
シフォンケーキは、とても柔らかく焼き上がる生地であり、型に張り付いて膨らむ事で、その形状が保たれるケーキです。
(型にバターや油を塗るのも絶対にダメです)
ですので、「剥がれやすい」特徴のある上記2つの型は、シフォンケーキには不向きとなります。
この型を使ってパンを焼く場合は良いのかもしれませんが、シフォンケーキを焼く為に購入するのはおすすめできません。
じゃあ次の…
アルマイト加工は良いのに、
アルタイト・アルスターを避けるのはどうして?
似たような言葉だけど、何が違うの??
簡潔にいうと、『アルタイト』も『アルスター』も同じです。
重ねていうと、『スチールにアルミ加工』もアルタイトと同じです。
えっ!!
アルタイトもアルスターもスチールアルミ加工も全部同じなの?!
そう、この3つは同じと考えていただいて大丈夫。
そしてこの上記3つ、
取り敢えず初めてシフォン型を買う初心者さんは避けて下さい。
(アルミトール型も、初心者さんにはおすすめできません)
なぜなら、オーブンとの相性が非常に関係する型だからです。
トール型も普通型と比べて焼き方の調整が必要になるよ。
普通型より背が高く仕上がって、カッコよく見えるけど…
まずは普通型を使って、自分のオーブンの特徴を知ることが近道です!
東芝の石窯ドームとPanasonicのビストロをお持ちの方なら、初めてでもうまく焼くことができるかもしれません。
ですがそれ以外のオーブン(SHARP/日立ヘルシーシェフ/アイリスオーヤマなどなど)をお持ちの方は、最初に挑戦するにはかなり難易度が高いです。
この上記3つの型は、アルミ型ではないからです。
え、どういう事? アルミ加工って書いてあるのも違うの?
そう、この3つ、下地に鉄を使用し、その周りにアルミメッキを施した型なんです。
下地に鉄(スチール)を使っている製品は、素材のところに
・アルタイト
・アルスター
・スチール アルミ加工
と記載されています。
下地にアルミを使い、そのアルミの強度を上げる為にされた加工を
・アルマイト加工
と言います。
いくら外側にアルミ加工を施していても、
下地に『鉄』を使っているのか『アルミ』を使っているのかで、熱伝導は全く違うよ!
ただ、どの販売店のどこを見てもそんな事は書いていませんし、
アルスターやアルタイトについて
◎熱伝導はアルミと同じ
◎アルミより丈夫で耐久性がある
と紹介されています。
更にお値段的にも、アルミ型よりアルタイト型の方が安い場合も多く…
熱伝導が同じで強度も高い!
値段もこっちの方が安いなんて良いことずくめじゃん!
買うなら断然こっちだ!!
と考える人が多いのではないかと思います。
でも、アルタイト型を使っている方や
私自身の実際の使用感も含めたリアルな感想を申し上げると
型の重さも、焼き色の付き方も、焼き上がり状況も、全然違う!
です。
このアルタイト系3つの型は、アルミ型と比べて凄く重いですし、熱も伝わりにくいです。
アルタイト型とオーブンの相性が合わない場合、
なんだか焼き色が付きにくいなぁ
くらいならまだ良いほうで、
焼き上がってひっくり返してたら、中身が全部落ちちゃった!
という方も少なくありません。
さらに、アルスター型を初めて使用する際には空焼きが必要なのですが、
その説明が曖昧な販売店も多く、
このような事も含めても、シフォン初心者さんには難易度が高いと感じています。
でも、もうアルタイト型買っちゃったよ。
オーブンとの相性があるのは分かったけど…
せっかく買ったんだからこの型を使ってシフォンケーキ焼けるようになりたいんだけど…
わかります。
そう思いますよね。
私もまだ勉強中のため、はっきりと申し上げる事は出来ないのですが、
・『東芝の石窯ドーム』と『Panasonicのビストロ』をお持ちの方は、
一度レシピ通りの予熱・焼き時間で焼いてみて、その焼き上がり状況を見て判断すると良いかと思います。
・『SHARP』『日立ヘルシーシェフ』をお使いの方は、
予熱温度を高め(190~200度)に設定し、天板ではなく網を使用して焼く事、焼き時間を35~45分と長めに取ることをおすすめします。
他のオーブンについては検証が足りないため、まだ何も言えないのですが…
それでも確実に一つ言えることは
アルミ型を使ったレシピをアルタイト型で焼く場合、
予熱温度高め・焼き時間長めにする必要があるよ!
という事です。
そして焼き上がったシフォンを見て、次はどう焼くかの判断をしていきます。
○全体的(上も下も側面も)に焼き色が薄めで底上げや腰折れなどもある場合。
・天板使用の場合は天板をやめて網焼きor直置きにする
・予熱時間高めに設定変更
・焼き時間長めに変更(+10~15分など)
○上はしっかり焼けるけど底面側面が白い場合
・天板使用やめて網or直置きへ。
○側面が剥がれる(焼き不足)
・焼き時間長め(様子を見ながら+10分など)
○ひっくり返している間に生地が型から落っこちる場合
・天板やめて直置きに。
(熱風の出るタイプは網が無難)
・予熱温度をしっかり高めに設定
(オーブン温度計の購入&使用を推奨)
・焼き時間大幅に増やす。
などなど。
手持ちのオーブンによって特徴も違うため、その都度調整の仕方や工夫の仕方が変わってきますが、
上記内容については共通だと感じるので参考にして頂けると嬉しいです。
失敗しないシフォンケーキレシピ&作り方
型とオーブンについて、私ももっと勉強したいと考えています。
ここに書いてあることを試したけどうまく行かない!
この場合はどうしたら良いの?
など、ご意見やご相談があれば
#シフォンケーキ研究所 のタグを付けてツイートして頂くか、
Twitterの👉@ririri_chiffon にお気軽にお声掛け下さい。
ご質問には、質問者さんと研究所メンバーで試行錯誤しながら、成功目指して一緒に検証して参りたいと思います。